日本語検索の品質向上にむけて(Google)


Googleが、このたび「日本語検索の品質向上にむけて」という記事を、Googleウェブマスター向け公式ブログで公開いたしました。
ユーザーに有用で信頼できる情報を提供することよりも、検索結果のより上位に自ページを表示させることに主眼を置く、品質の低いサイトの順位が下がります。その結果、オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになります。
と発表されています。(Googleウェブマスター向け公式ブログより引用)

さらに「今回の変更は、日本語検索で表示される低品質なサイトへの対策を意図しています。」と記載されています。この対応は、WELQ問題がひきがねになったと考えられます。
(参照)「WELQ」に始まるキュレーション(まとめ)サイトの問題 (Wikipedia)

Googleの対応が遅すぎるとの声も


Googleの対応が遅すぎるとの声もブログで見かけます。いろいろな考察があって当然ですし、どれが正解なのか私にはわかりません。でも、もし問題が社会に浮き彫りになる前に、Googleが対策していたらどうなっていたでしょうか。
上位に多く表示されていた一部の企業が抹殺されるようなアルゴリズムが追加された時、被害とは関係のない方たちやWEB業界ではない方たちには、Googleによる人為的な抹殺だ、と思われるように思います。

Googleの理念に「Google が掲げる 10 の事実」


Googleの理念ともいえる「Google が掲げる 10 の事実」を見てみますと、

4. ウェブ上の民主主義は機能します。

民主主義を考えた場合、いまあるアルゴリズムを法律と考えた場合、法律の隙間をついたような行為があった場合、その行為の発生とユーザーからの声があって、法律が変わるのが自然な流れではないでしょうか。

Googleは『ページ間のリンクを「投票」と解釈』しています。それだけで順位が決まるわけではありませんが、SEOを熟知した組織はこの投票権が多く持っている、というのが現状ではないでしょうか。
そういった組織は、古くてPageRankの高いページを複数もち、そこから外部的にリンクを貼れますが、一個人は自分のサイトに対して、古くてPageRankの高いページから複数のリンクを貼ることは難しいでしょう。

今回のように、明らかに意図的なブラックSEOと呼ばれる手法で上位独占だ、と感じた時には声をあげることができます。Googleには、あらゆるところからフィードバックを送れる仕組が構築されています。

今回、おそらくフィードバックも受けていたここと思いますが、ユーザーの声も上がりました。問題が社会に浮き彫りになったことで、『ユーザーの利便性を第一に考える』Googleは動くことができたように思います。

「フィードバックがあり問題の声があがる」→「Googleアルゴリズム変更」
という今回の対処は、とても公平な流れに感じます。

今回の投票権数格差に関する問題に対してアルゴリズムという計算式で対処するのって難しそうに思っていました。今回は、品質の評価に関するアルゴリズムの変更ということですので、外部からの被リンクとの関連性に影響があるのかはまだわかりませんが、少なくともユーザーの利便性は向上するアルゴリズムの変更が行われたことと思います。

Googleはまた『この変更で、Google が認識する日本語検索の問題すべてを解決できるとは考えていません。検索品質向上のために、継続的にサイトの品質評価アルゴリズムのさらなる改善を行って参ります。』と発表しており、品質に関する見直しは進められていくようです。

アルゴリズムが更新されても、また新たに意図的な上位表示操作をする企業が出てくると思います。そうしてまた問題が浮上した時、Googleがユーザーの利便性を第一に考え、適切なアルゴリズムの見直しを続けていってくれることだと思います。

1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

Googleはこれまでも常にその時代においては最高だと思えるアルゴリズムを考え続けてくれています。ユーザーの利便性を第一に考えるGoogleだから出来ることだと思います。

Googleがアルゴリズムを見直さなければならないのは、Googleの欠陥のせいでしょうか?インターネットに情報を公開する側が、ユーザーの利便性を第一に考えるべきなのかもしれません。